小堀の渡し 渡し船ならばこれで満喫。 茨城県取手市 2016年10月27日

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江戸川の(矢切の渡し)が有名な渡し船ですが今も幾つかの渡し船は存在しこちらは取手市内を流れる利根川で運行している(小堀の渡し)になります。

渡し船とは元来は橋と同等の公共交通機関であり国道,県道,市町村道と言う類いのただの無料の道の一部であると想われます。

軽く調べると利根川は1952年の時点で渡し船のルートが78ヵ所もあったが現在乗る事が出来る渡し船は(赤岩渡船)(島村渡船)(小堀の渡し)の3ヵ所に減少したと言う。。

歴史的に江戸時代辺りから昭和初期~中期辺りまで交通手段として普通に使われていたかと想うが架橋を伴う鉄道,自動車による交通インフラの発展によりその実際の役割は終わりを告げてしまったのだろう。。

関所として橋より渡船と言う役割もあったが今は無用な考えだろう。。

今現在で川を渡る渡し船として実際に必要とされているとしたら大阪市の一部くらいであろうかと想われます。

その利根川の渡し船の中でも其々に趣が有るだろうが僕がこの渡し船に乗りたいと想った理由は大体の渡し船が対岸に渡るだけで往復し景観の変化も少なく時間も短いですがこの渡し船は3つの渡船場があり50分かけて周遊するので満喫感が得られると想ったからです。

2005年くらいに一度ここに来た事が有りましたが写真等は余り撮らなかったので久々に来てみました。

車で行く僕達は3ヶ所の渡船場の中で(取手緑地運動公園駐車場前)が良さそうなのでここに向かいます。

名前の通り公園の無料駐車場の前が渡船場ですから。

駐車場は広く河川敷は全体に芝生が広がりすっきりとした趣で目の前の川に渡船場が探すまでも無く観えます。

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セイタカアワダチソウ等の雑草が生い茂る川岸に渡船場に向かうアスファルトが伸び回りは芝が整えられて(小堀の渡し)ののぼりが目立つ。

しかし(小堀の渡し)と書いて(おおほりのわたし)と読むのは
知らなければ誰にも無理だろう。

この地名に関しては一緒に乗った地元の方も分からないと言われたし判然としないが謎は謎で残しておこう。。

渡船場には簡素で小さな待ち合いの小屋がある。。

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小屋の中を観ると渡し船の時刻表やら必要事項等が書いてある。。

時刻表を見るとぎぇー!!

何となく調べてこの(取手緑地運動公園駐車場前)の渡船場は9:20~4:20まで1時間おきには出航すると浅はかに想っていたが昼の1時間だけはお昼休憩のためか無かった!!

ギリギリになり急いで3分前に着いたのにちゃんと調べなかった
僕が馬鹿だった。。

基本的に最初の始発地は元来乗船する方達が住む小堀地区が在る対岸のズバリ(小堀)であり9:00始発である。

昼の休憩1時間で最後に17時に終点となる(小堀)に帰り稼働終了とは船員はピッタリ8時間労働。。
流石は行政である。。

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でも1時間で何処かに行って帰ってするのは厳しいし何か晴れた日の川原は心地好いのでゆっくりと待つ事にしました。

しかし渡し船も其々そこに存在する経緯が多かれ少なかれ有ろうが(小堀の渡し)の場合は利根川の治水であろう。

明治末期までは取手付近で南側に大きく蛇行していた利根川は頻繁に氾濫し水害が絶えなかったようですね。

その為に蛇行して流れる利根川を真っ直ぐに流す事により流れを円滑にし水害を防ぐ工事が行われた為に蛇行部分にあたる小堀地区は大河の反対の飛び地となってしまったようですね。

飛び地となった小堀地区の内陸側には蛇行部分の名残であり県境となる古利根沼が邪魔し最寄り市街地である我孫子市も一帯は農地としていて中心には遠かったらしい。。

言われてみりゃ取手駅は渡し船から近くにあったし通勤通学やら生活行為が行政による人工地殻変動により陸の孤島になってしまったら今の時代に比べ比較にならぬ不便さが有り必須の渡しだったのではないだろうか。。

色々と安易に考えてたらポカポカ陽気で眠くなり軽く眠ってしまいました。。

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そうこうしていたら御一緒メンバーに船が来たと起こされました。。

渡船場に向かうと船が着きそうだ。

僕達だけかと想いきや直前にサイクリングのおっちゃんが乗りに来ました。

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ここで待ち合いの小屋にも書いてあったが通常の渡し船は10月18日より約2週間検査の為に代わりの船で運行するとの事で屋根無しの船が来る。。

乗船中に独りで全てを行う船頭さんと話したら4年に1度の事でレアな体験となる。。

屋根有りは運行中は室内にいなくてはとかあるし良かったとも言えるかと。。

渡し船に乗ったらオレンジのライフジャケットを着る。。

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流域面積日本一の利根川は銚子辺りの河口よりまだまだ上流と想えるがかなり太く深そうだった。。

流れは殆んど感じず水質はやはり良くないと想うが何故だか川側に立つと爽やかに感じた。。

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先ずは上流で同岸の( 取手ふれあい桟橋 )に向かい渡し船は動き出す。

渡し船の最高速度は4ノット(時速6キロ)だが小さな船に乗る事が無いためか水面にも近く涼しい風が吹き抜けゆっくりだが速度を感じさせてくれた。。

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常磐線取手駅から徒歩約10分と程近い路線鉄橋下に国土交通省巡視船の桟橋ができた為に小堀の渡しも利用する事になり3渡船場を周遊する船路発展の原因となった渡船場である。

電車で訪れるならこの(取手ふれあい桟橋)に車は目の前に無料の大駐車場がある(取手緑地運動公園駐車場前)で良いかと僕は想います。

赤い柱が目立つが新しい桟橋だからと言って豪華でもない。。

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乗客はいないようなので今回は代わりの船と言う事で渡船場には停まらずに鉄橋の向こうまで行ってくれる事になる。

鉄橋を真下から見上げて裏を観る機会は少ないので何だか特別な気持ちにさせられました。。

2013年から2014年に建て替えられ間もないので綺麗だったと想いました。

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橋を越えると旧橋梁の残骸の柱が残り遺跡の趣。。

特別に常磐線の利根川橋梁を越えた所まで運航してくれて
代わりの船で良かったですわ。

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そして(取手ふれあい桟橋)は停まらないから次の(小堀)に向かいます。

通常はこの区間が最も長い時間乗る区間になりますね。

今までは上流に向かい今度は下流に向かう。

一番の長距離区間ですから流れに乗ってだがやはり穏やかに渡し船は進んで行く。。

どちら岸も雑草は生い茂っていたが特に運航ルートの小堀地区岸側は利用されないからかジャングルの趣で楽しめた。。

調べたらこちら岸の河川敷はゴルフ場でした。

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鴨が編隊をなして飛ぶ姿を頻繁に見掛けました。。

他に観れた生き物は。。トンボもいましたね。

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(小堀)の渡船場に着いたがこちらを降りた先には雛壇のような
幅広い段々がある。

前述の通りこの渡し船は小堀地区の人達が利用する為に作られたものである為に始発ともなり最重要な渡船場と言えるかと。

最盛期などは朝に沢山の人々が渡し船を待つ為に作られた一番人が集まるであろう渡船場なのでその名残により水位対策の雁木(がんぎ) が残されていると勝手に推測しました。。

しかし小堀地区が分断された時に住民が自分達で渡し船を始めたと言うが大変だったんじゃないかと想いましたがどうなのだろう。。

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渡船場を登った先には船頭さんが使う事務職と通勤で使ってる車が停めて有りました。

小堀地区は土手先に在るのだろうから土手上の道沿いに在るセブンイレブン以外建物は何も無さそうな景色だった。

もちろん何処でも住居施設は土手の向こうに在るだろうが渡し船を使っても川原も広いし其れなりに川を渡りきるには時間がかかりそうだと想いました。

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記念撮影用と想われる木製の(小堀の渡し)と書かれた看板があったので記念撮影して渡し船に再び乗船しました。。

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10分程の停船時間でしたので軽く辺りを見回して帰船しました。。

船頭さんはポリ缶に入った燃料を補給してましたが前回来た時もこの方でしたし聞いてみたが10年以上はこの仕事をしているとの事でした。

2002年から運行業務は民間に委託されたと言うがこの人が殆んど全てと言えるのではないか。。

毎日々々同じルートを川風に晒されながら天候や季節変化を直に受け孤独に7回繰り返す仕事を続けるのは大変な事じゃないのか?

話をしていて穏やかな方であったがある種の達観の境地に辿り着かないと長期間出来る仕事ではないのではないか?

もはや小堀の渡しの歴史を語る上で民間委託とでは無くこの方に委託したと名前を刻んだ方が適切ではないのかと勝手にまた想ってしまった。。

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そして渡し船は僕達が乗船した起点である(取手緑地運動公園駐車場前)に向かいゆっくりと動き出す。。

元来の目的であった小堀地区の人達が乗船する為にあった時と唯一の同じルートだ。。

そうして100年を越える歴史を刻むこの川の道に想いを馳せていると唯一の乗り合わせた船客であるサイクリングのおじさんと話が弾んだ。

このような小さな乗り物に集うと自然と話をする事になる。

乗船した時から話はしていたが地元の方でたまに乗りに来るらしい。

川岸に点在する木製の足場のような物は地元の釣り人が勝手に設置したんだとか色々話してくれた。。

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そうこうしている間に渡し船は周遊を終えて(取手緑地運動公園駐車場前)に着き僕達は救命具を外して渡し船を降りた。

僕には短いようで長い船旅と想えました。。

そして人生においてほんの一瞬の邂逅を終えておじさんは自転車で何処かへ走りだし僕達は次の目的地へと車を走らせる。

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そしてまたあの船頭さんは回り続ける時計の針の如く同じ(取手ふれあい桟橋)に向かい渡し船を動かし始める。。

変わり行く時代の中で100年を越える悠久の時を刻み動き続ける小さな船での一刻を僕は忘れはしない。。

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最後に。

この小堀の渡しと言うのはお勧めですね。

マリンスポーツ等はあまりしない僕には特にそう想えるのかも知れませんが情緒が有り其れなりに皆様楽しめるのではないかと想います。

しかし近年の年間乗船客は3000人強かと想われ採算はかなり合わずと想われます。

取手市は有名ですし駅に近い渡船場も在るので市がアピールを強化すれば人気が出そうな気がするのですがね。。

乗船の切符は確りと観光用になってるので力を入れたら良いのになあとまた勝手に想います。

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しかし冷静に考えると大甘で計算してマックス12人乗り満員で1時間で1周のダイヤを皆200円で周遊して1日7回で300日稼働したとしても年間売上が5040000円にしかならないので限り無く独立採算の上では厳しいと言えるような気がしました。。

そうなら川の両岸に新興住宅地が出来たり商業施設を造り活性化しと言っても地元の方は無料だしコミュニティバスは走っているし施設なら車やらでとかでどうしようもないですし。。

やはり周遊ルートでは無くて乗船客が来たら乗せる対岸往復ルートが採算には合うのかとは想うところだがせっかくの周遊ルートだし。。

やはりこれは道でありマイナス分は道路工事に比べたら無料に近い工事費と想いとりあえず続けれればとかその地の者でも無いのにまた勝手に考えてしまいます。

とりあえず楽しかったので皆様も訪れてみて下さいと言う事で終わります。

取手市役所 水とみどりの課 0297-74-2141

取手緑地公園 茨城県取手市東1丁目1−33